Secret Romance*
「だいたい何であんた…腕は?!」


「…あぁこれ?
簡単にほどけたよ?
緩すぎ…」

そう言って私の顔横にネクタイをスルリと落とした



「さて…俺を襲おうとしたツケは高いよ?
…玉木」


――ビクッ!


だから
襲おうとなんてしてないってば!!!





私の抵抗も虚しく
腕は完全に絡め取られ
新田は完璧に準備体勢を整えていた






「あの…新田君?」

「却下」

「…まだ何も言ってないじゃない!」

「言わなくても分かる」



ペロリと上唇を舐める新田




――…ハイエナだ
サバンナのハイエナがいらっしゃる…






「恨むんなら自分の軽率さを恨むんだね」


「…ん!」


唇に走る熱


また…始まったのだと

私は自分の行動を
心底後悔しながら


そう思った…。


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