Secret Romance*
バッと耳栓を奪い返す。
「…わざわざありがとう。新田くん」
そしてにこりと微笑んだ。
「どういたしまして。」
新田も笑う。
□
「失礼します。
玉木麗々です。」
「あぁ、玉木さん。
いらっしゃい」
職員室に入ると担任の先生が小さく手招きした。
――?
「あなたが自己推薦していた学級委員長のことだけど…」
担任が気まずそうに表情を歪めた。
「クラス投票の結果、
あなたではなく新田くんに決まったのよ」
―――!
「そんな…」
「でも気に病むことはないわ!
表差はほんの数表だったのよ」
すでに私には担任のそんなフォローすら聞こえていなかった…
あんの…
ドS野郎!
また私の邪魔をしやがったわね!