Secret Romance*
「新田くん…ちょっといいかしら?」

教室に戻り半ば強引に新田の腕を引っ張った。




  □



「何か用?
玉木ちゃん」

「しらばっくれるんじゃないわよ!」

人目のつかないところで私は新田に怒鳴り声をあげる。




「カリカリしてるねー…
もしかして女の子の日?」


――かっちん…




「違うわよ!
あんた…私が委員長希望しているの知ってて、自分も自己推薦したでしょ?!」

「何のこと?」

「だから、とぼけんな!」





「あんまり大声出すと…人来ちゃうよ?」



余裕たっぷりの笑みで新田が言い放った。


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