Secret Romance*
やがて、落ち着いたところで、新田のいる席へと戻る。
――…?
見ると、席には女の子が数名、群がっていた。
「あの-、お一人ですか?」
一人が尋ねる。
――いや、オムライス2人分あるでしょ
「よかったらご一緒しませんか?」
――…!
キャピキャピと、新田に群がる女子…
それを不快にも思ってなさそうな新田の表情…
なんか知らないけど…
――イライラする。
私は近づいていって、女の子達に向かって話しかけた。
「すいません。
通してもらえますか?」
「…え」
女の子たちは反応して私の方へ振り返る。
――― に こ り 。
「…!!」
女の子たちは顔を真っ赤にさせて去って行った。
――…最近はなんかめっきりだったけど…
私もまだ捨てたもんじゃないわね。
一人心の中で呟く。
「お帰り、玉木ちゃん
スッキリした?」
「うるさい、変態。
あんたが言うとなんかいやらしく聞こえるのよ。」
ブツブツ言いながら、私は席に座った。