Secret Romance*
ガラガラ…


図書室は狙い通りもぬけの殻…


さぁてと…


くるりと新田の方を向き返った


「にっ…」
「で?どこの問題が分からないの?」


私の言葉を遮るように新田が口を挟んだ

「え…えと
ここが…」

そう言って新田に教科書を見せる


「ってそうじゃなくて…」
「ふーん…玉木ってこんな問題も分からないんだ?
意外と凡才?」



「違うわよ!!」




――…あれ?
なに…今の口調…




「ぷ…くく…
やっと本性出したね
玉木ちゃん…」


舐めるように張り付くその視線は間違いなく

「新田…?」

新田からだった。


「あんまり面白いんで、笑い堪えるのに必死だったよ。」


ど…

どうゆう…こと?


「まだ分かんないの?玉木…」

「え…」

「これが俺の本性なんだよ」

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