オレンジ
「教室で書いても構わないから。完成出来なかったら、明日に繰り越しな」
それだけ言うと、
先生は職員室に入って行った。
「んじゃ、行くかっ!」
鼻歌を歌いながら教室に向かう田崎。
こうして後ろ姿を見てみると、
意外に格好良いんだなぁ。
背はあたしより数センチ低いけど、
結構格好良い方だろうし。
けど、女子からはウザがられてるんだよね。
あれは素なのか。
それとも、わざとなのか‥
田崎しかわからないことだけど、
ちょっと興味ある。
「優木! 電気付けてっ!」
たったそれだけのことなのに、
人に任せるのが田崎。
NEXT...