青空

中1の時の学校で行われる心臓の検査で
不整脈が見られてから検査入院。
そこから心臓が悪い判明した。

中1の時はよく笑っていた。
病気の重さなんてわからなかったから。
でもだんだんことの重大さがわかり始めた。

もう治らないって思い始めたんだよな。
そこからは何をする意欲もなくなって…
笑わなくなったんだっけ。

でも、俺は今こうやって
笑ってるんだよなあ…。

人間って不思議だって思う。
こんなにつらくて思いつめて、
恐怖さえ感じてしまってる時も
単純で簡単なことでいとも簡単に
笑みがこぼれる。

いや、これは急に現れたあいつの
おかげなのだろうか。
ほら、また俺はここに居る。
無意識に来ていた屋上。

「ここにいたー!!」

がちゃっとドアを開ける音のした後
紗姫が入ってきた。


「おー、よくわかったな。」

「あたしエスパーだからあ!
ここ、気持ちいいね!」

空を見上げて紗姫は言う。

「そーか?」

「あれ?ここ嫌いなの?」

不思議そうな顔をして紗姫はたずねた。



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