虹の賢者
「!? 誰かいるのか?」

「… 助け… て…」


「がれきの下敷きになってるのか?」

ニコラスは声のでどころをつきとめようとしていた。

「どこら辺にいるんだ?」
「こ… ここ…」

「… ここじゃわかんねぇ…」

ニコラスは困りながら頭をかいた。

「たす…けて…」


途切れ途切れに男女の声が聞こえる。


「ママ!!パパ!!」
ディアナは叫んでいた。

どうやらがれきの下に両親はいるようだ。


「今助けるから、もう少し我慢してくれ。」


ニコラスはがれきをどかし始めた。

ディアナも手伝いたいのか、ニコラスの側にもどかしそうに立っていた。


「… 手伝いたいのか?」
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