虹の賢者
屋敷の中と同じようにほこりにまみれた地下室の中心には棺が安置されている。

地上に通じる螺旋階段にある窓から稲光がかすかにもれていた。

その光が棺にある小さな窓から中に入り始めた。

「… っん、まぶ…しいな…」

棺の中に眠っていた誰かがつぶやいた。

「… ん〜」
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