堕ちる天使×美しき悪魔
明るい赤茶色の瞳
透き通るような白い肌
か細い腕で後頭部を撫でる彼女は
恐ろしいくらいに美しいのだが…
彼女から発せられるオーラというのは、彼女の美しさに劣らないくらい恐ろしかった。
「…どうして、わたしが悪魔だと思うの?天使さん」
こいつ、気付いてる。
「……まず空から降ってきといて、無傷な奴は天使か悪魔くらいしかいねぇだろ」
「…それから?」
「お前からはとてつもなく黒い負のオーラが感じられる。
この学校も、お前の仕業だろ」
少女…基、悪魔は妖しく微笑み
俺を見据えた。
「……何だ」
「…ううん。随分と察しがよくて…怖い物知らずな天使さんだなぁって」
「あ?」
「…わたしに会った天使達は、他の悪魔とわたしの負のオーラがあまりに違いすぎて、怖じけづいて逃げちゃうの…」
悪魔は少し寂しそうに言った。
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