堕ちる天使×美しき悪魔
そう怒鳴って、フィンはどこかに消えてしまった。
「……わたし、嫌われちゃったみたいね」
リーザは嘲笑するように呟いた。
「…まぁ、勝手に天界に戻るか、気が向いて帰ってくるかするだろうから」
「そう」
俺はリーザに向き直り、腰を下ろして目線を合わせた。
「…リーザ」
「なぁに?」
「俺はお前に興味がある」
「奇遇ね、わたしもあなたに興味があるわ」
「じゃあ…お互い異存はないな」
「??」
「俺はお前と一緒に暮らす」
「!!ほんとぉっ?!」
幼い少女のような声音で、キャッキャと喜んでいるリーザ。
コイツ…見た目に反して幼いのかもしれない…。
「その代わり…だ」
「ん?」
「お前が俺の力を奪おうと、変な行動をした場合は、無条件で俺はお前を消す」
俺の言葉にリーザは一気にテンションを下げた。
「わたし…力なんていらないわ。
…ただ……ただ一緒にいてほしいだけだもの」
か弱い…悪魔ではなく
普通の少女の声。
「……わかったよ……。一緒にいてやる」
「………ありがと、リオール」
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