恋愛小説*゚


「へっ!?田原君?」

驚いている私に

「そー」

と冷静な声が返ってきた。

「明日からは親友として
 普通に接するって言ったろ?」

「あ、そうだったね」

なんか、真剣に悩んでた
自分が馬鹿みたいに思えて
田原君はすごく大人だな、
って思ったんだ。

「ま、今年もよろしくな!」

「うん、私こそよろしく!」

「まじで応援してっから
 頑張れよ?」

渡瀬君のことだな、って
すぐにわかった。

「うん…、ありがと」


ありがとう、しか言えなかった
頑張るね!とは言えなかった。


< 105 / 109 >

この作品をシェア

pagetop