恋愛小説*゚

元彼



田原君からの電話の翌日、
バイトを終えた私たち3人は
クルールームに入った。


「「疲れたーっ」」

と3人でクルールームにある
椅子に座った。

その後私、渡瀬君、田原君の順に
着替えて客席へと移った。

私の向かい側に渡瀬君、
その隣に田原君が座り
みんなでレジへと向かった。


そこには制服姿の高校生がいて
後ろに並ぼうとしたとき
その人が振り返り

「李依っ!?」

と驚いた顔をした。
その顔をみた瞬間、
私の顔が曇った。

「………駿」

前にいたのは高校に入学して
すぐに別れた元彼の
斉藤 駿-サイトウ シュン-だった。

「ちょっといい?
 話あるんだけど」

「あー、うん」

曖昧な返事をして

「ちょっと話してくる」

と田原君と渡瀬君に告げ
駿を連れて店の裏にある
従業員専用の駐車場へ…

駐車場へ向かっている間、
二人に会話はなかった。



< 48 / 109 >

この作品をシェア

pagetop