文学乙女
「取り敢えず食べながら話しましょう」





三枝さんは穏やかな笑みを浮かべながら言った。





あたしは開いた口が塞がらないまま、数秒間固まる。





「−越野さん?」





三枝さんの声に、あたしはこくこくとうなずいた。





気を取り直しつつ、コーヒーをすすり、タルトを一口食べる。





ちょうど甘い物が食べたい気分だった。





ダメだ…。あたし、この人の空気全っ然読めない!






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