文学乙女
「ひとつ、聞きたいことがあるんですけど」





「?−何か」





あたしは意を決して、あの人のことを聞いてみることにした。





同じ図書館で働いてるこの人なら、知ってるかもしれない。





「あの…図書館で働いてる人のことでなんですけど」




あたしは身を乗り出すように言った。





三枝さんは面食らったように目を丸くしている。






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