氷の女王に愛の手を

まさか俺が驚く側になってしまうなんて……。


もうやだこの子。見限ってチビ助サイドに就こうかしら。


「あはは、俺ってそんなサプライズ人間?」


一番のサプライズ人間はお前だよ。


と口が滑りそうになったが、ここは堪えて飲み込んだ―――






「なんであんなことしたんだよノッポ!」


目の前の人物は、今にも飛び掛かりそうな勢いで席に着く。


タクの次はチビ助。この連携攻撃はさすがにキツイ。


タクには当たり障りのない受け答えをして別れると、駅のホームでチビ助が待ち構えていて、有無も言わさずサイゼリアへ拉致られた。


一先ずなにか注文しなくてはいけないから、ドリンクバーを二つ頼む。


もちろん請求書はチビ助持ち。
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