氷の女王に愛の手を

「タク君のコーチぶりをジックリ観察したいですからね」


小さく両端の口角をあげる。


この人、性格悪すぎだろ。腹黒すぎだろ。笑みが黒いよ。


「そ、そうですか……」


けれど昔からお世話になっている恩師に逆らえるはずもなく、俺の計画は僅か数秒で粉々に砕け散った。
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