氷の女王に愛の手を
そろそろ擬音語のネタ切れなんですけど。
あんまり睨まれると、ぼくちゃん困っちゃうんですけど。
「今頃二人でラブラブしてるかもね~。あんなことがあったばかりだし」
「あんなこと?」
眉間に皺をよせて、チビ助は睨みを続ける。
ちょっとこの問題はチビ助には難しすぎたかな?
そりゃそうか、だって『あのこと』は俺とミューちゃんだけの秘密だしね。
「GPFのエキシビション。あのときちょっとした種を蒔いといたのさ」
「ファイナル? ……まさかお前!?」
大きく口をあけるから、十中八九この子は叫びだすだろう。
なので先手必勝。片手でチビ助の口を塞ぎ、もう片方は彼の肩に回した。
身長差の影響で、どうしても俺がしゃがむ格好になる。