氷の女王に愛の手を

「べっつにぃ~。そうだよな。ラブレターなんか貰わなくたって、お前にはミューちゃんがいるもんな」


「んぶっ!?」


口に含んだコーヒー牛乳が、勢いよくヤマト目がけて噴き出した。


「お前……」


「ご、ごめん。いやでも」


あんな冗談をいきなり言ったお前も悪い。


「俺と美優は幼馴染だって言ってんだろ」


服の袖顔を拭うヤマト。


その顔はなぜかニヤけている。


「そーですね。タクちゃんはスケート以外興味がないんですよね」


「軽く馬鹿にしてるだろ?」


「べっつにぃ~。だけどさ、自分の立場ぐらい分け前た方がいいぞ」
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