氷の女王に愛の手を
教え上手のタクちゃんも人気だ。
あっという間にペアを組んで練習をしている。
ど、どうしよう。皆ペアを組んでるし、残っているのは私くらい。
このままじゃ一人ぼっちで練習? それだけは勘弁願いたい!
「こうなったら、世界女王の権限を使って無理やりタクちゃんとペアを組んで……」
ダークな思惑が脳裏を掠める。もちろん私にそのような権限などあるわけがない。
「あの、ペア組んでもらえませんか?」
「へ?」
もうすぐ暗黒面に落ちる寸前、私を引き上げたのは大ちゃんだった。
「おお! 大ちゃん! よくぞ私を魔の手から救ってくれた! 感謝するぜコンチクショー」
私より少し背の低い頭をナデナデ。
ほんと、大ちゃんはなーんにも変わってないなー。