兄貴の想い
ある日、私は仮病を使って学校を休んだ。
頭が痛いと言って一日目は簡単に母を騙せた。
図々しい私は次の日も休もうと思い、前日と同じ理由を母に訴えた。
しかし、母は前日の私の様子を見て、仮病だと気付いていたようだ。
『なんで学校行きたくないの?』
前ぶれもない母の質問に私はドキッとした。
ちょっと動揺した私は、黙って何も言わなかった。
『まぁ、いいわ。今日までは休みなさい。明日はちゃんと行くのよ!』
と言って母はもう1日私に休息を与えてくれた。
母はきっと私の様子から何かを悟ったのだろう。
我が母親…恐るべし…。