兄貴の想い

お寿司も届き、2人で並んで食べていた。



黙って食べていた私にヒデから話し出した。



『さっきの話だけど、本当に心配しないで受験しなよ。俺の望みはそれだけ。』



優しくつぶやいたヒデの言葉に私は



『わかった…ごめん。』


やっと謝ることができた。



ヒデは何も言わず、嬉しそうに微笑みながらお寿司を食べていた。






そう…これがヒデとの初めてのケンカだったと思う。



でも、私は知っていたんだ。



ケンカをしても、ヒデから歩み寄ってきてくれることを…。



だって、それがヒデだから。
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