兄貴の想い

サラリーマンにしては大きな家。

日当たりの良い小さな庭。
そこで家族4人の生活が始まった。





9つ年上のヒデとはとても仲が良く、私はいつもヒデのあとをついて回っていた。


そんな私をヒデも可愛がってくれた。


保育園のお迎えは必ずヒデが来てくれた。


ヒデが友達の家に遊びに行くときも連れていってくれた。


ヒデがお使いに出るときも一緒に自転車の後ろに乗せてくれた。



きっとヒデは大変だっただろう…


でも、いつも
「しょうがないなぁ…おいで!」
と言ってヒデは私の手をひいてどこにでも一緒に連れていってくれた。



私はそれがとても心地よかったんだ…。
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