君色 **空色**
「あれぇ?チィちゃんはパイナップルへの愛で何とかなるんじゃないのぉ?」


そう言って私がチィちゃんをからかうと、チィちゃんは「そ、それはムリやって!!」といつもの可愛い反応をかえしてくれる

そうして、私は思い出したようにトモちゃんの方を振り返り、学籍番号が隣の彼の話をする


「そう言えば、さっき知ってんけど、昨日西洋史隣やった人、学籍番号隣やってん!!」


一瞬、本気で風の音が聞こえたかと思うような静けさが広がった

その私の一言に一同唖然

その沈黙を破り、最初に口を開いたのはトモちゃんだった


「待って、昨日まで自分の隣の人知らなかったの?」

「え、うん。だってチャイ語の隣はユゥちゃんやし、英語表現は1番端やから、逆サイドの隣なんて知らないもん」


「何かおかしいかな?」といけしゃあしゃあと言う私に、トモちゃんは「まぁ、陽菜ちゃんらしいよ」と呆れている

何かを諦めたように、彼女はそれを振りきって、先ほどの話題に戻る


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