君色 ＊＊空色＊＊

「テ・ス・ト！原論のテスト出来た？」間が耐えられなくなり、私はもう１度同じ質問を彼に尋ねる


「あ、あぁ。まぁまぁ？」

「私もそうかなぁ～。何てかビミョー」


ようやく帰ってきた答えに安心しつつも、苦笑しながら私も自分の事を述べていく

その後もいつもの感じで私は彼と会話を続けていった


もっと、この人を知りたいと思うのはどうしてだろうか？

人の事に興味なんてなかったのに

私の心の中にいるのは、どう頑張ったってあの人しかいなかったのに……


「岩崎くん、好きな曲ってある？」


何となくそう私が口にしたのは、きっと聴く音楽が最近なくなってきたからだ

そう自分に聞かせながら私は彼の答えを待った


「好きな曲？」

「おススメの曲とかさ！」