君色 **空色**
そう言いながら、彼の横顔を見つめた


「あ~、あれ!これとかどう?」


そう言いって彼はウォークマンを取り出すと、目当てのアーティストを探して、私の方に見せた

少し彼に寄って覗き込むと、それは男性のロックバンド

映像だけでは少し分かりにくいけれど、ちょっとパンクが入った感じ?

そう思いながら、グループ名を頭の中にインプットさせる


「ありがと。今度探してみるよ」


そう言って私はニコッと笑う

それからスポーツの話をしたり、勉強の話をしたり

きっと、彼からしたら他愛のない話であろう話を、私たちはかわしていく


「そういえば……岩崎くんって、1人暮らしするつもりなの?」


何となくの好奇心

数日前にそういう話を皆でしたなぁと思いだして、私は彼に尋ねた


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