君色 **空色**
「あのさ……」


静かに言葉を切り出した彼に、私は彼が話しやすいように「うん?」と相づちを入れる


「俺、お前の事好きだわ」


少しの間をおいて彼は私にそう言った


『オマエノコトスキダワ』


ん?
お前の事?
私の事……
スキ


って、好き!?


「……………えぇ―――!?」

「驚きすぎだろ!!」


目にウロコがあるのなら、今確実に落ちていただろう

きっと今、私は鳩が豆鉄砲くらったような顔をしているだろうに


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