君色 **空色**
次のテストは『アジア史概説』

いつもお昼を一緒に食べている友達は誰もとっていないので、私は1人でそれを受ける事になる

私たちのグループは『友達がいるから』なんて理由で授業を取らないタイプだ

取ったら、その授業に知り合いがいた

だったら、一緒に行動しよっか
いなかったら、別にそれはそれで良い

そういう人種の集まりだ

私もそのタイプだから、アジア史にアジア史の知り合いがいると言った感じ

知り合いと言っても、元々言語のクラスが同じで話した事があるといった程度の感じで、特別仲が良いと言ったわけでもないのだけれど…

お昼を食べ終わって、アジア史のテストの教室に向かうと、言語のクラスが同じのナナちゃんとユーリちゃんがいた


「ハロー」


そう言いながら彼女たちに近づいていくと、開口一番にナナちゃんは私に「ごめん、ノート見せてくれへん?」と言ってくる

彼女は授業を受けないタイプ

と言うか、必修の授業が火曜日にあるのに、自ら「お休みの日」と名付けて学校に来ないくらいの強者


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