君色 **空色**
そう、私は気がついてしまった

あの人が10割を占めていた心が、今は彼で10割満たされている


アナタが好き


言ったそばから、認めたそばから、気持ちが溢れるように、言葉が流れ出てきた


「好き、好きです」


人は、想いが溢れ出たら、涙も溢れるのだろうか?

別に悲しいわけでもないのに、次の瞬間次から次へと涙が頬を伝っていった


「えぇ!?何で泣く!?そこで何で!!」


私の涙を見て驚く彼に「分かんないわよぉー。何か出てくるんだから、しょうがないじゃん!!」と反論しながら、私は涙を手の甲で拭った

それでもぽろぽろと私の涙は止まる所を知らないよう

どうやったら伝わる?

好きだよ

1度認めたら、溢れるほどに

でも、怖いの

あなたは私の傍からいなくならない?


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