君色 **空色**
「ってかさ、なんで今日会ってないわけ?」


何でと聞かれても困るなぁ、と思いながら私は言葉を失う


「初詣、一緒に行ったりしないの?頑張れば会える距離じゃん」


「車で40分くらいかかるけど」と苦笑しながら琴葉は付け足す


「別に、何かそういう話持ち上がらなかったし。ここ最近どっちもバイトだったし……」

「え~!じゃあ、最後に会ったのいつ?」

「最後?」


思いを巡らせて……「告白された日」と呟くと、関西のベタなツッコミ『何でやねん!』と全員にツッコまれた


「おかしいかな?」

「いや、おかしかないけど……陽菜は会いたくないの?」


会いたいか、会いたくないか

そう聞かれると、会いたい

でも、何て言えばいいか分からないし、それぞれの存在が負担になるような関係は、私は好きではない


「おし、彼から会いたいと言わせてやろう!」
「へ!?どうやって??」

「まっかせなさい♪」


そう言って彼女たちはニッと笑うと、私のケータイを奪い取った


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