君色 **空色**
「にしても、今年は結構出店多いなぁ……」

「確かに、何か食おうぜ!!」


宮本さんの言葉に木下くんが答えながら、彼は周りをキョロキョロ見渡している

その言葉を聞いて『そう言えばお昼食べてない』と思いだした私は、自分的に『出店と言えばこれだ』と思っているものを挙げる



「あ、私大判焼き食べたいです!!」


『はい!』と手を上げてそう言ってから、ちょっとした疑問が私の脳裏をよぎった


「ってあれ?この辺はあれの事なんて言うんの?今川焼?回転焼き?」

「どれも言うと思うよ」


私の質問にすかさず答えたのは、人の良い笑顔を浮かべる鈴木くん

その横顔を見ながら、ふと『きっとモテるんだろうなぁ~』と考える

爽やかな笑顔に、気配り

きっと周りの女の子が放っておかないだろう

そんな事を考えながら辺りを見渡すと、すぐに目当ての大判焼きの出店を見つける


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