君色 **空色**
「まぁ大判焼きはどうにかなるよ。それよかこれからどうする?」

「これから?」


首をかしげていた私に降ってきたのは、彼の優しい声と言葉

彼をジーっと見つめながら、ふと『私ってあんまり彼の事まだ知ってないよなぁ~』と思い当たる

別に過去をめちゃめちゃ知りたいわけじゃない

今の彼が好きなわけだから……


『でも、少し気になるよなぁ~高校時代とか……』


うーんと再び考えながら『高校時代』で良い事を思いつく


「ねぇ、岩崎くんが通ってた高校って、この辺にある?」

「え?やっ、あるけど……」


私の突然の質問に、驚いたような表情を彼は浮かべて「まぁ、結構近くに……」と付け足した


「じゃあ、そこ行きたい!」


私がそう言うと、彼は少し考えてから「わぁった。案内するよ」と言って、私の手を引っぱった



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