君色 **空色**
「んっ………」

鳥の鳴く声だろうか?

瞼を通して、日差しを感じる

ゆっくりと目を開けると、そこにいたのは岩崎くんだった


???????


状況が読み込めず、ボーっとしていると、ようやく頭が少しずつ覚醒しだした

覚醒して、状況を飲み込めてきた私は、目を見開いて、思わず声が出そうになる

いや、出ていただろうが、彼の大きな手に口を塞がれて、出たはずの声が出なくなった


「ストップ!!叫ぶなよ!何もしてないんだから叫ぶなっ」


焦りながら小声でそういう彼を見上げながらも、全く状況がつかめない

覚えているのは……

そうだ、アルバムを見ていた気がする

あとは何かの夢?

混乱しつつも、落ち着いてきた私を見て、彼はゆっくりと私の口を塞いでいた手を離した

一応、チラリと服を確認しても、特に変わりはない

ちゃんと、衣服を身につけている

< 200 / 292 >

この作品をシェア

pagetop