君色 **空色**
1回生最後のテストの日

岩崎くんと私は、一緒に帰り道を歩いていた

もうすでに暗くなった夜空には、少し山になっている土地体質の為か、星々がよく見える

そんな夜空のもと、いつものように他愛もない話をしていると、突然彼のケータイが震えた

ズボンのポケットからケータイを取り出して、彼は「もしもーし」と話しだす

相手は山下くん辺りだろうか?

そうあたりをつけながら彼の隣を歩いていると、突然私の名前が彼の口から発された


「楠木を?でもそしたら彼女1人になるじゃねーか」


私が1人?


一体何の話だろうかと考えていると、彼は電話をしたまま私の方を振り返って「楠木ぃ~、今度スキー行くんだけど、一緒に行く?」と尋ねた


「へぇ!?」


突然の誘いに私は驚きながら、返事に戸惑ってしまう


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