君色 **空色**
次の日

それは辰にいが日本にいる最後の日

私は生まれて初めて、辰にいを避けて学校に向かった

いつもより30分以上も早く学校に来ている私を、友人が驚きの声と共に挨拶を述べた


「陽菜何か元気ない?」

「ん?そうかな……??」


友達の言葉も私の耳に届く事はなく、何を返事したのかなんて覚えていない

そうやって1日学校で過ごした私は、下校時刻になるとそのまま家へと帰って、ベットに倒れこんだ


『俺はな。陽菜、俺はお前が好きだ。1度だって妹なんて思った事もない』


頭の中で幾度も反すうする辰にいの言葉

1日中考えていた辰にいの事


私は?
私は辰にいを、どう思ってるの?


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