君色 **空色**
そう思って顔を上げた時には、外は真っ青な世界が広がっていた


「辰にい!!」


私は勢いよく家を飛び出て、タクシーをつかまえる


「空港まで!!」


タクシーに乗るや否や、私はそう運転手に叫んだ


辰にい

辰にい

お願い、間に合って

私はあなたに伝えなくてはならない事があるの

伝えたい事があるの

会いたいよ、辰にい

会ってあなたの顔が見たい

声が聴きたい

そうか、私はあなたの事が―――――


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