君色 **空色**
「よし!出来た♪」


満足そうに私はそう言うと、彼から身を離してニッと笑った


「バレンタインのプレゼント!」


私がそう言うと、彼は自分のウェアの首元に手を伸ばした

そこにあるのはシルバーにブラックのラインが入っているペンダント


「えへへ、けっこー悩んだんだよ~」


何となく彼の方を見て言葉を発すのが照れくさくなって、私はステンドグラスの方を見ながらそう言って笑った


「ありがとう」


そう彼が言う声が聞こえて、チラリと彼の方を見てみる


「まぁ……こんな綺麗な場所に連れてきてもらっちゃった事に比べたら劣っちゃう気もするけど」


素直に「ここに連れてきてくれてありがとう」と言えばいいのに、可愛くない私


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