君色 **空色**
「ここ学校。禁煙なんですけど」

「まぁ、1本くらい吸わせろって。あとさ、お前彼氏の前では猫かぶりだろ」

「人聞きの悪い!!別にかぶってないから!!!」


「ふーん」と言いながら、辰にいはタバコを吸って、白い息を吐いた


「どっちでも良いけど、言いたい事は早いめに言っといた方が良いぜ。それを言って嫌われるようなら、俺にしとけ」


ニヤッと笑ってタバコをくわえたまま資料を再び手にすると、辰にいは腕をヒラヒラとふって、私を見送った


「多分これからひと荒れ来そうだから」

「ん?何か言った」

「いいや、何でも?ただ、さっきどっかの野良犬を見かけた気がしただけ」


何を言いたいのかよく分からない辰にいに「んじゃね」と挨拶すると、私は部屋を後にした


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