君色 **空色**
長い夏休み
9月の後半まであるこの休みは、最終の方はすでに夏ではないのでは?と疑問を感じてしまう
そんな休みが明けて、秋学期が始まる頃
朝の早起きはなまった体には、相当なほどに厳しいものがある
「今日から学校だぁ~!!」
家を出て、誰ともなしにそう言う言うと、隣からクスクスと笑う声が聞こえる
『ヤバっ!私声に出てた』と思って振り返ると、そこにいたのはあの人のお母さん
慌てて「おはようございます!」と言うと、彼女は人の良い笑顔で「おはよう、陽菜ちゃん。朝から元気ね」と笑う
あれから何年経っても、彼女の私への態度は変わらない
ふと彼女は私の手元を見て、気付いたように尋ねた
「あら、手紙?」
「あっ………はい!」
「それじゃあ、私が出しておきましょうか?」
この周辺のポストは、バス停とは逆方向にある
彼女の手にゴミ袋が下げられているのを見て「ついでに入れてきてあげるわ」と言っているのだと気がつく
9月の後半まであるこの休みは、最終の方はすでに夏ではないのでは?と疑問を感じてしまう
そんな休みが明けて、秋学期が始まる頃
朝の早起きはなまった体には、相当なほどに厳しいものがある
「今日から学校だぁ~!!」
家を出て、誰ともなしにそう言う言うと、隣からクスクスと笑う声が聞こえる
『ヤバっ!私声に出てた』と思って振り返ると、そこにいたのはあの人のお母さん
慌てて「おはようございます!」と言うと、彼女は人の良い笑顔で「おはよう、陽菜ちゃん。朝から元気ね」と笑う
あれから何年経っても、彼女の私への態度は変わらない
ふと彼女は私の手元を見て、気付いたように尋ねた
「あら、手紙?」
「あっ………はい!」
「それじゃあ、私が出しておきましょうか?」
この周辺のポストは、バス停とは逆方向にある
彼女の手にゴミ袋が下げられているのを見て「ついでに入れてきてあげるわ」と言っているのだと気がつく