君色 **空色**
私とトモちゃんは学籍番号が結構離れている

だから、普通なら間に誰か知らない人が入ってくる可能性もあるのたが、この授業を取っていた人がいなかったのか、私とトモちゃんは隣同士だった

反対側の方を見ると、すでに1人の男の子が座っている

特に気にすることなくその隣に腰を下ろして私は溜息をついた

そうしてバックから教科書を取り出すと、私は最後の足掻きに教科書をめくり始めた


『こんな文字の羅列……覚えられない』


教科書を開いて5分も経たないうちに、心の中で音をあげていると、あっという間にテストの時間はすぐに近づいていった

教授たちが教室に入ってきて、私はしょうがなく教科書をバッグに直して、テストの注意事項を聞き始める

余談だが、大学のテストは、テストが始まって30分後は退出が自由になる

これはうちの大学だけではないと思うのだが、違ったら誤っておこう

まあ利己的であるといえば利己的だ

しかし、テストが開始して30分後に『それじゃ』と私にアイコンタクトを送って、さっさと帰っていくトモちゃんを見ていると、切なさ倍増といった感じになった


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