君色 **空色**
4人で他愛もない話で盛り上がっていると、私はある事に気がついて腕時計を確認する


「なぁ、授業って半からだよね~?もう10分以上過ぎてんだけど!!」

「ほんとだね~先生忘れてたりして」


大学において、果たしてそんな事があるのだろうかと少し考えていると、ガチャっというドア音と共に1人の男性が入って来た

教室内が一気に静まり返る

この状況の学生側の声を代表して言うと『え、学生?教師??』と言ったところだろうか?

GパンにTシャツ、それに帽子をかぶったラフな格好

見た目の年齢的には講師か?と思えるくらいだけれど、あまりにラフ過ぎて、学生たちはフリーズする

その雰囲気に気づいてか、気づかずか、その男性は「あ、講師です」と言って席についた


「くっ……、ダメだ。私ツボに入った……」


私が静かに笑っていると、ミィちゃんとルナちゃんが「面白い先生だよね」と同意してくれる


「とりあえず出席取りまーす」


そう言って、先生は1人ずつ名前を呼んでいく


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