ロマンス@南国
第17章
17
あたしと喬は島での最後の夜に、宿泊先のホテルの一室でゆっくりしていた。
この島でやり残したことはもうない――、互いにそう思いながら。
そして彼はあたしを優しく抱いてくれたのだった。
濃密な夜がゆっくりと更けていき、やがて朝になる。
あたしが先に目を覚まし、シャツ一枚で隣に眠っていた喬を起こさないようにして、キッチンへと向かう。
冷たいモーニングコーヒーを二人分淹れ、あたしは先に自分の分を啜った。
気温が上がり始めていて、今日もこの島は蒸し暑くなる。
飛行機の搭乗時刻は午後一時四十二分だった。
それまでゆっくりできる。
何せ、空港までタクシーを飛ばしてものの十五分ぐらいだからである。
時間はいくらでもあった。
後から喬が起きてきて、あたしたちはキッチンで合流し、互いに朝のコーヒータイムを
あたしと喬は島での最後の夜に、宿泊先のホテルの一室でゆっくりしていた。
この島でやり残したことはもうない――、互いにそう思いながら。
そして彼はあたしを優しく抱いてくれたのだった。
濃密な夜がゆっくりと更けていき、やがて朝になる。
あたしが先に目を覚まし、シャツ一枚で隣に眠っていた喬を起こさないようにして、キッチンへと向かう。
冷たいモーニングコーヒーを二人分淹れ、あたしは先に自分の分を啜った。
気温が上がり始めていて、今日もこの島は蒸し暑くなる。
飛行機の搭乗時刻は午後一時四十二分だった。
それまでゆっくりできる。
何せ、空港までタクシーを飛ばしてものの十五分ぐらいだからである。
時間はいくらでもあった。
後から喬が起きてきて、あたしたちはキッチンで合流し、互いに朝のコーヒータイムを