ロマンス@南国
 いろんなアングルから、あたしが彼を写す。
 

 喬は全く抵抗なく、カメラに収まった。


 そしてツーショット写真まで撮る。


 あたしたちが二〇〇九年の二月にここに来たという証拠に、だ。


 あたしはケータイを仕舞うと、ハンドタオルで額から零れ出ていた汗を拭き取る。


 絶えず汗が流れ、あたしのタオルは濡れ続けていた。


 あたしも喬も料理が来るのをじっと待つ。


 ゆっくりと時間が流れていった。


 あたしにとって夢のような日々が続いている。


 そう、若い彼氏である喬と一緒に過ごせる日が続き、二人で楽しい時間を送っていた。


 休暇はまだまだあり、あたしは島の名所であるウラベールの滝を見に行くことを決めて、ウエイトレスによって届けられたランチを食べ始めた。


 楽しい食事の時間はあっという間に流れていき、あたしたちは各々料理を食べ終わって、サービスで付いていたアイスコーヒーを啜る。
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