あの風の向こう側へ
なんだかんだと朝の優雅な一時を終えて各作業場所へ散っていく。

浩美は赤松と一緒に作業場所に向かっていく。

赤松とはもう三年近く一緒に仕事をしているので作業の手順などいちいち打ち合わせしなくても無言のままで仕事が終わってしまうこともある。

別にお互いに嫌っているわけではない。

最低限の言葉だけで通じているのだ。

だから黙々と作業は進んでいくし、作業中以外は色々な話をする。

と言っても他愛もないくだらない話がほとんどだが……。

赤松は夜、弁護士になるために勉強し、学校に通っている。

赤松の父親は弁護士なのだが親に一切お金を出してもらわずに全て自分でお金を工面しているのだ。

赤松の父親もそうやって弁護士になったと聞いている。

それならば自分も、と頑張って勉強している。
< 37 / 37 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop