あの風の向こう側へ
鉄骨に足がついた。
(よしっ!やった。)
と、思ったのも束の間だった。
両手に持った荷物の重さでバランスを失い身体が後ろに倒れていく。
目に入った天井を見上げ
(えっ?嘘だろ?なんで天井が見えるんだよ。わずかに一メートルくらいの距離だぜ。飛び移れない訳ないじゃん……。そういえば、さっき下から聞こえたような気がしたな「やめろー!あぶなーい!」って……)
手に持った荷物を放す事も出来ず、引力という自然界の力に従っている。
もう誰にもどうする事も出来ない。
浩美は下から見上げているだけで、足がすくみ身体が動かない。
ただなんの術もなく上から落ちてくる職人を見ているだけでその場に立ち尽くしていた。
(よしっ!やった。)
と、思ったのも束の間だった。
両手に持った荷物の重さでバランスを失い身体が後ろに倒れていく。
目に入った天井を見上げ
(えっ?嘘だろ?なんで天井が見えるんだよ。わずかに一メートルくらいの距離だぜ。飛び移れない訳ないじゃん……。そういえば、さっき下から聞こえたような気がしたな「やめろー!あぶなーい!」って……)
手に持った荷物を放す事も出来ず、引力という自然界の力に従っている。
もう誰にもどうする事も出来ない。
浩美は下から見上げているだけで、足がすくみ身体が動かない。
ただなんの術もなく上から落ちてくる職人を見ているだけでその場に立ち尽くしていた。