幼なじみの騎士くん
「にらむならにらんでいいよ?」


何言ってるの…!?


「涙目の上目遣い、そそられるんだよね♪」


すぐさま視線を下にした。


陽くんの好きなようにはさせないんだから…!


「ありゃ…つまんないの。まぁ、いっか。違う方法で楽しませてもらうよ♪」


違う方法って…何!?


楽しませてもらう!?


陽くんは郁のことなんて好きじゃないでしょ?


ただ…楽しみたいだけ…



陽くんの顔が郁の顔と同じ高さにきた。


「大声出すなよ。」


ボソッとそう言うと、顔を近づけてきた。


今度こそ…キス…!?


嫌だよ…!!


目を力いっぱいつむった。


やめて…!!


心の中で叫ぶ。


顔がかなり近いという気配はするけど…


まだキスはない。


陽くん、あきらめてくれた…?


「…や…!」


郁の考えは甘かった。


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