幼なじみの騎士くん
「陽はそう言ってるけど…郁、違うよな?」


ななちゃんは優しい口調で郁に言ってくれた。


すぐさまななちゃんのところに走り、ななちゃんの背中の後ろに行く。


「郁は陽くんに友達としては好きって言っただけ!」


「やっぱり。陽の勘違いじゃん。」


ななちゃん…信じてくれるんだね…。


「照れてるだけだろ!?」


「よくそんな都合のいい解釈できるよなぁ?郁は鈍感で天然だから、まだ恋なんてわかってないんだよ。」


ななちゃんの言う通りだった。


鈍感と天然は否定するけど、まだ恋なんてわかってない。


陽くんの言う「好き」がわからないの。


「とりあえず、郁は陽を好きじゃないんだから潔くひけよ。みっともないからさ?」


「…くそっ…」


陽くんは…やっとあたしの前からいなくなった。


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