<続>ゆきんこ
まあ、いっか。
良くないけど。
過ぎた事うじうじ言っても仕方ないし・・・。
「じゃーなっ」
ぼけっとしてたあたしのデコに、さり気なくキスする敦志。
いつの間にそんなテクニックを身に着けやがったんだろうか。
「あ、また、明日・・・?」
「何で疑問系なんだよーっ。明日だよ、明日。愛は・・・できるだけ撒きますが」
「とか言っていっつもくっついてんじゃん」
諦めるとか諦めないとか、曖昧な事を言ってからというもの、毎日帰りに敦志にひっついている愛。
3人で帰るってのはないけど、イマイチ愛の心情が意味不明。
初めての女のアドレスが入った携帯に、その女、愛からメールがきたりすると、その内容は『ちょっとはラブラブしなよ?』とか、『あんまりいちゃいちゃしないでよねっ』とか、正反対で意味不明。
でも、ある程度仲良くなってるのは事実で。
「ちゃんと2人で帰ろーな」
ポン、と頭に手を乗せてくる。
それを振り払う事もしないで、ただ敦志を見るあたし。
「見つめるな」
「見つめてねえし」
「見つめられたし」
「ちげえし」