<続>ゆきんこ
「んー・・・じゃ、な」
二度目の『じゃあな』。
あんまり言われると、離れづらくなる。
「じゃねっ」
本当は、ずっと敦志の背中を見ていたい気もするけど。
かえって離れづらいから、あたしはさっと身を引く。
その度に苦い顔をする敦志に、あたしは罪悪感を覚える。
・・・ごめん。
でも
離れづらくなるから。
1日すれば会えるとしても、その日があんまり楽しいと
離れづらかったりするから。
手を伸ばして、もう1度頭を撫でてくれる敦志。
いつかナンパ野郎を殴った手も
こんな逞しい腕だったかな・・・。
・・・考え方が乙女チックだ。
駄目だ。
これは・・・
カナリ重傷だ。