<続>ゆきんこ
「適当って…困るんだけど」
『あー…うん?』
うんって……
それだけかよっ!
「敦志が喋れ馬鹿」
『話題が浮かばねぇ』
「こっちもだよ」
他愛もない、くだらない会話。
でも平和で、喜びを感じる。
…本当、この頃のあたしは乙女だ。
『一日中美香の声聞いときてえ』
なぬ?!
爆弾発言?!
「馬鹿じゃねえの?!」
『来ると思った』
電話の向こうで、プッと小さく笑う敦志。
会いたいなんて思っちゃうのは
あたしだけ?